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キースの担当者日記

こにゃにゃにちはの水曜日。
東京は晴れ!
今日は本屋さんの話を書きます。
キースは、子供の頃から本屋さんが好きでした。
尾道という瀬戸内の町で生まれたのね。
すこし南に歩くと潮の香りがして、海のきらめきが眩しい。
そんなところで18歳まで過しました。
で、学校帰りにいつも寄る小さな本屋さんがありました。
5坪もないような本屋さんでした。
5人も入ると大繁盛の本屋さんでした。
そこのおやじさんとは、よく話をしました。
もちろん、私が大人になって
出版社に入ったことも知っていたので
帰省のたびに本屋さんはたち寄りましたし、
お互いの景気の話などもしてました。
入って左手の棚が、新刊小説や、漫画がおいてありました。
中央の棚の下の段が雑誌置き場です。
目の高さのところに文庫がありました。あとは、新書サイズの実用書などが
おいてありました。
何しろ小さい本屋さんですが、
いろんなジャンルの本たちが、おやじさんの趣味を少なからず
反映しておりました。
私は、そこで、「15少年漂流記」や、漫画を知りました。
中学生くらいになって、「平凡パンチ」などの大人の雑誌も見てました。
たぶん、おじさんも見て見ぬふりをしていたんでしょう。
そんな時代でした。
今も本屋さんは、そうかも知れませんが、この頃は本の配達を
やっていて定期購読をするとおじさんが届けてくれました。
バイクで走っていく姿がかっこよく見えました。
ある日、おじさんが漫画雑誌を万引きされて悔しそうにしてました。
何しろ、1冊漫画雑誌を盗まれると、10冊分の儲けがなくなると
落ち込んでました。
また、私が出版社に入って知ったのですが、
おじさんの同級生が東京で出版社の社長をしていたが
亡くなったらしいという話も聞きました。
おじさんにとっては自慢の同級生だったのも知れません。
もちろん、竹書房の本も気にしていただいて
良く売れてるよと、誉めていただいたりました。
この正月帰りましたら、お店が閉じてましたので、
残念に思いましたら、配達中に怪我をされたらしく、
もう年齢も年齢なので、本屋さんを辞めたようです。
私は、そのおじさんに本の面白さを教えてもらいました。
本屋にいるのが楽しくて、今でもその空間のあたたかさが
忘れられないです。
今回、ぼのぼの30巻を揃えておいてくださった本屋さんに
漫画担当として感謝いたします。
きっと、そんな心意気がお客さまにも伝わっていくと信じています。
ありがとうございます。
尾道の小さい本屋さんが育てた本好きの少年は編集者になりました。
あなたの街の本屋さんが、育てた本好きの少年や少女は、
もしかしたら、漫画家さんになるかも知れませんね。
もちろん、本にかかわる仕事だけでなくきっと、大人になっても本が好きな
大人になるに違いありません。
本が好きな人は思いやりがある人です。
みなさんも、そう思うでしょう。
それでは、また、明日。

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