いつも簡単な近況から入ろうと思ってるんですが、残念ながらワタシには近況というものがありません。最近は特に忙しかったので近況がまったくない。だからいきなり本題に入ります。
蒼井優を見ようと思って「亀は意外と速く泳ぐ」を借りてきました。蒼井優はあんまり出てなかったんですが、上野樹里がいいですね。三木聡監督の作品ははじめてですが、こういう才能の人はふつうは漫画家になったもんです。今はテレビとか映画の方に行ってしまうんでしょうか。
「脱力系」というか「ゆるゆる」だそうで、確かにツッコミがない映画です。ワタシもツッコミのない漫画を描いたことがありますが、その時はだんだんつらくなりました。ひとり遊びに近い世界になるもんで。
それにしても上野樹里って昭和っぽいです。上野樹里だけじゃなくて、この映画は丸ごと昭和っぽいんですが。出てくる風景や出演者や小道具がみんな昭和っぽい。たぶん監督のプランなんでしょう。
最近は昭和ブームなんでしょうか。「ALWAYS三丁目の夕日」とかも昭和でしたね。あと「男たちの大和YAMATO」も。いや「YAMATO」は違うだろ。あははは。
平成も18年だそうで、昭和が終わってからもう18年もたつんですね。みんなそろそろ昭和を懐かしむのも無理はないでしょう。
ワタシにはともだちと言える人間が三人いて、そのうちの二人はもう死んでしまいました。ワタシは朝風呂なんですが、毎朝、窓を開けて露天風呂気分で入ります。そしてその時に見る空を二人がまだ生きていた頃の空として見ます。最近は訓練の甲斐あって瞬時にそれができるようになりました。あー、アイツら今日はなにしてるかな、とか思いながら見るその時の空はまさしく昭和の空です。
2006年02月10日
亀は意外と速く泳ぐ
投稿者 いがらしみきお
2005年12月06日
NOTHING
「ナッシング」と読みます。「CUBE」の監督ヴィンチェンツォ・ナターリの作品です。
いやー、観る予定はなかったんですが、その日、Jリーグ最終節、入れ替え戦進出を賭けた大一番、ベガルタ仙台対アビスパ福岡戦のパブリック・ビューイングを小雪舞い、寒風吹きすさぶ仙台スタジアムで観戦しました。これがまた心の中まで小雪舞い、寒風吹きすさぶ結果になり、気分転換でもしないと家に帰れないと思って観てきたんですが、まぁ、ワタシも50年生きてきたわけで、そういう荒んだ気持ちの時に映画なんか観るもんじゃないというか、その程度の人生経験ぐらいはあったんですが、やはり荒んでる時は魔がさしてしまうもので、12月の東北、雪と悔恨のリアリズムが吹きすさぶ夜に観てきました、「NOTHING」。
うん、ダメでした。やっぱりこういう時に映画なんか観てもロクなことはない。最初はよかったんですが、世間、家、物、人、あらゆるものが消えてなくなってしまうという映画なので、途中から真っ白い画面に二人の男しかいなくなります。さて、これからどうすんのかな、と思って観てたんですが、結局、この二人の男も消えてしまい、真っ白い画面だけが残るという「消しっこゲーム」を見せられただけでした。この人の前作「カンパニーマン」も観てるんですが、こちらももろ学生映画というか、それはそれで素晴らしいんでしょうが、ワタシはそういう人は好きじゃないです。(きっぱり)
ベガルタ仙台の都並監督は、就任したての頃、自分が連れて来たスタッフとともに合宿みたいにホテルに泊まり、はじめて監督するチームのことをあーでもないこーでもないとプランを練り、「毎日毎日こんなに楽しくていいんだろうか」と思いながら、監督をやっていたそうですが、ワタシはその話を聞いた時、それは素晴らしいことだと思いました。それで結果が出てればですけど。
ヴィンチェンツォ、おまえもそうだろ。撮ってる間、楽しくて楽しくてしょうがなかったんだろ。でも、ワタシはそういう人は好きじゃないです。(きっぱり)
投稿者 いがらしみきお
2005年10月11日
真夜中の弥次さん喜多さん
「タイガー&ドラゴン」は家族で楽しく観たので、宮藤官九郎の「真夜中の弥次さん喜多さん」、DVDで観ました。
なんかシュールだと聞いてたんで、ちょっと不安だったんですが、シュールとギャグは水と油みたいなものなんで、「シュールなギャグ」というと笑うギャグじゃなくて、絵に描いただけのギャグになりがちです。原作者のしりあがり寿という人は、その辺を希有なぐらいうまくやれた人だと思うんですが、映画の方は、中村七之助はともかく、長瀬智也だと難しかったでしょう。「タイガー−」の方の長瀬は、ギャグのわからないヤツという設定で、すべてオッケーだったんですが。
ワタシも昔は自分の描くものを「シュールなギャグ」とかよく言われたので、シュールには用心するというか、怨みがあるというか、あははは。「シュール」と言われて喜ぶ人はいません。
そこんところ「タイガー−」の方は「落語」という題材によって、ギャグがリアルな方に繋ぎとめられてたんで笑えたんでしょう。この映画のテーマでもあるんですが、やっぱりシュールより「リヤル」ですね。
投稿者 いがらしみきお
2005年09月17日
コーヒー&シガレッツ
ジャームッシュです。ジャームッシュが好きか嫌いかと言われれば、好きなものと嫌いなものとにはっきり別れてしまうんですが。あと「ジャームッシュが好き」とか言うと、いい年したオヤジがなんだかナメられそうな気がして。あははは。
で、「コーヒー&シガレッツ」、その前に観た「10ミニッツ・オールダー」の中の1本、「女優のブレイクタイム」というのが、とてもよかったので、映画館で観ようと思ってたんですが、間に合いませんでした。それでDVDで観たわけですが、とにかくコーヒーとタバコを前にしてダベってるだけというか、グダグダというか、役者が自分自身を演じたりしてるだけなので、出てくる役者はみんな楽しそうです。漫画家だと「なに描いてもいいですから2ページで」という注文を受けた時みたいな感じでしょうか。
ジャームッシュ、今回も、ニュース番組でコマーシャルなのになかなかカメラが切り替わらないみたいな撮り方は健在です。小津の影響なのかどうか知りませんが、この人この撮り方が止められないんでしょうね。もしワタシがやったとしても、おもしろくて止められなくなると思います。この「字余り」の撮り方、それだけ危険です。それを更にドップリとやってるのが、ロイ・アンダーソン監督の「散歩する惑星」です。「字余り」が更に長くなってる上に、すべてワンシーン・ワンカットなので、出てくる役者さん、どの辺まで演技をつづければいいのか、どこで素に戻ればいいのかわからなくて、みんなウロたえてるように見えます。すごくかわいい映画です。
というわけで「コーヒー&シガレッツ」、好きな方のジャームッシュ作品になりました。
投稿者 いがらしみきお
2005年08月22日
ブリジット・ジョーンズの日記/きれそうなわたしの12ヶ月
困ったな。なにも観たいものがないんで。
しかも、映画というか、フィクションに対して、最近ちょっと食傷気味です。フィクションというのはとにかく閉じた世界というか、いわば瓶の中に作った帆船模型のようなものなので、食欲のないところに「映画」とか出されると、ちょっとうんざりします。夏バテじゃなくて、映画バテでしょうか。夕方のニュース番組の方がまだ食欲そそられるので、最近はもっぱらそれを録画しといて、自民党のオヤジたちのキャラを楽しんでます。
んじゃ、コメディでも、と思って、「ブリジット・ジョーンズの日記」を借りて来たんですが、前作にはあった「英国風味」が随分と薄れてて、こうなるとハリウッドのおバカコメディとあまり変わらない。レニー・ゼルウィガーが、またわざわざ太ったりしてまで出る価値があったのかどうか、それをまたワタシがわざわざビデオ屋まで借りに行って、わざわざ家まで帰ってきて、わざわざDVDデッキにディスクを入れて、いつもうんざりする例のメニュー画面とやらを我慢してまで観る価値があったのかどうか、それぞれの疑問が頭の中をグルグルと駆けめぐり、混乱と悔恨の中でワタシは熟睡してしまうのでした。
ワタシ、レニー好きです。はじめて見たのが、トム・クルの「ザ・エージェント」だと思ってたんですが、実は「悪魔のいけにえ3/レジェンド・オブ・レザーフェイス」とか、「エンパイア・レコード」とか、その前にもいろいろ観てました。どこがいいのかと言うと、いわゆるハリウッド女優として、キュート系でもないし、セクシー系でもないし、名優系でもないところでしょうか。サンドラ・ブロックにカブってますね。角度によっては十人並み、というところなんかサンドラと同じだし。あははは。
さてさて、ワタシの映画バテ、いつまでつづくのでしょうか。
投稿者 いがらしみきお
2005年07月19日
恋の門
またDVDです。こういう映画をシネコンまで観に行こうという気にならないのは、ワタシだけでしょうか。ワタシだけですね。
なんか漫画家の話というか、オタクの話というか、ははー。うんうん。え?原作はマンガ?そうなんだ。ほ、ほー。とか言ってる間に寝てしまったようです。すみません。
だったらなんで「恋の門」観ようと思ったんだよ、おまえは!と言われそうですが、もちろん、どんなのかな、という気持ちで観たわけです。これはおもしろいと思いますよ。「おもしろいな」と思いながら寝てしまったんで。酒井若菜がよかったような気がします。
投稿者 いがらしみきお
2005年07月13日
バッド・サンタ
「バッド・サンタ」です。これもDVDで観ました。
ワタシはビリー・ボブ・ソーントンという役者さんの顔が好きでしてね。いつも「ハンサムだなー」、と思いながら見てます。
それと、テリー・ツワイゴフ監督の「クラム」と「ゴースト・ワールド」は両方とも好きなんで、しかも原案がコーエン兄弟となると、やはり見ておかないといかんな、と思いながら観たんですが、あえなく爆睡。
敗因はなにかと言うと、なんですかね。30分頃まではちゃんと観てたはずなんですが。ワタシが映画というものに対してだんだん無礼者になってしまった、というのはあるでしょうね。昔だったらどんなにおもしろくなくても、それはそれで礼儀尽くしてというか、オカネ惜しくて、最後まで観たもんですが、今となっては、まだ途中なのに平気でラーメン食いに行ってしまったり、これからクライマックスだというのに、もう遅いから帰ろう、などというふざけた理由で出て来てしまう、とんでもないヤツになりました。
これは映画ファンとしては、すでに「非行」とか「不良」の部類に入ってしまっているんじゃないでしょうか。だから、最初このコラムのタイトルは「映画番長」にする予定だったんです。
ある著名な脚本家が「僕の彼女を紹介します」の予告を観て、「おもしろそうだな」と思って観に行ったそうです。でも観てる途中で「これはダメなんじゃないの」とがっかりしたらしいんですが、ワタシには「僕の彼女を−」の予告を観て「おもしろそうだな」と思う純真さはもう残ってないです。その脚本家の人は「僕の彼女を−」を、最後まで観たのかどうかは知りませんけど。
投稿者 いがらしみきお
