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2006年02月21日

ジャーヘッド

最近、映画雑誌とかあまり買わないので、「ジャーヘッド」がどういう映画なのかも知りませんでしたが、映画館で予告篇を観たら、監督が「アメリカン・ビューティー」と「ロード・トゥ・パーディション」のサム・メンデスなので行ってきました。これはイラクがクェートに侵攻した時の湾岸戦争を描いてます。
アメリカ海兵隊の新兵が主人公で、本国での訓練風景からはじまるというと、当然キューブリックの「フルメタル・ジャケット」を思い出すわけですが、乱暴に言ってしまえばこれはサム・メンデス版、または湾岸戦争版「フルメタル・ジャケット」です。そう言われてもサム・メンデスがムクれることはないと思いますが、ムクれたらすみません。
冒頭で「一度人を撃った人間は一生その感触を忘れることはない」みたいなメッセージが出てきます。ウロ覚えですが。それがこの映画のテーマかというと、たぶんそうなんでしょう。しかし、この映画のキモは主人公の上官であるサイクス三等陸曹の言うセリフです。「オレはこの仕事が好きなんだよ」「だってこんなもの見られる仕事が他にあるか」、そのセリフのあとに、炎上する油田の地獄のように美しい光景を映します。ですから、この映画、「兵隊にならないと見られない映像」をいくつか見せてくれます。
地獄に行ったことはありませんが、「地獄のように美しい」と形容するしかない映像というものがあります。湾岸戦争で言うならば、夜のバグダッドの空爆を映した暗視カメラの映像でしょう。ワタシは燃えさかり爆発する太陽の映像をはじめて見た時もそう思いました。そして原水爆のキノコ雲の映像です。ワタシは核実験の写真集を持っていますが、誤解を恐れずに言えば、これは人間が作り出した最も「地獄のように美しい」景色だと思います。この写真集を見ていると、この景色見たさに人間はまたどこかで核爆弾使うんじゃないかという気さえしてきますが。
ワタシが今一番見てみたいのは、ブラックホールです。ブラックホールがあらゆるものを呑み込んでいる映像というものを見てみたい。ましてや、それを生で見れるんなら、ワタシはそのあとブラックホールに呑み込まれて死んでもいいとさえ思ってるんですが、生きて帰れるんなら、もちろんその方がいいです。

投稿者 いがらしみきお