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2007年05月25日

黄色い涙

まず「スパイダーマン3」の方から。いきなり、「スパイダーマン3」なんか観たくなかった、とか言ったらあんまりですが、まぁ、他にやっているものが「ハンニバル・ライジング」とか、「ロッキー・ザ・ファイナル」とかなのでしょうがないです。これが東京だったら、もう少し選択肢があるんでしょうね。昔から、映画環境における東京と地方の格差は絶大です。浅草に行けば「子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎」とかやってるじゃありませんか。もちろん観に行ったりしませんが。
それで「スパイダーマン3」、これはすでにCGアニメです。それはそれでいいんですが、アクションが速すぎてなにをやってるのかよくわからなかったです。これからクライマックスというところで、例によって寝てしまうし。ウチの嫁さんによると、「とくダネ!」の小倉知昭と笠井アナも同じことを言ってたとか。ふぉっふぉっふぉっ、お仲間ですじゃ。
それでは「黄色い涙」の方を。嵐主演です。なぜそれを観たのかと言うと、原作が永島慎二先生だからです。「先生」と呼ばれる職業の人以外で、ワタシが「先生」をつけるのは、永島先生だけです。会いたくてなって、ワタシが自分からノコノコ会いに出かけた人は永島先生だけです。ワタシが持っている形見分けは、ワタシのオヤジと永島先生のだけです。身内、友人以外で墓参りをしたのは永島先生のお墓だけです。他にもいろいろ「永島先生だけ」というものありますが、今日はこの辺で。
なので「黄色い涙」には、必要以上の期待があったかというと、それはやっぱり、ファン心理というものは逆で、気むずかしいものがあります。なぜ今「黄色い涙」なのか、犬童一心監督の意図を計りかねていたんですが、永島先生のファンの犬童監督、中学生の時にテレビドラマの「黄色い涙」を観て、いつか自分でも撮りたかったとか。うーん、混じり気のない純粋な動機です。こういうのを夢を追うというんでしょうね。
人は誰かに教えられるまま、夢というものを追いかける幸福な時代があったりします。あなたにもそういう時代はありましたか?もちろん夢など追わなかった人もいるでしょう。だけど恋をして誰かを追いかけたりしませんでしたか?もし、追いかけなかったとしても、誰かをじーっと見つめたりした時はありませんでしたか?誰かを見つめたりしなかったとしても、誰かのことをずーっと考えたりしませんでしたか?そういう状態を「抒情」と言ってもいいと思いますが、永島先生の「黄色い涙」シリーズは、そういう抒情を描いたものです。この世界にある何事かに、抒情を感じる時、人はこの世を少し好きになるんだと思います。
永島先生は「夢は必ずかなう」などというウソは言いませんでした。永島先生の作品にあるのは、夢を追う人たち、夢がかなわなかった人たちの抒情です。

投稿者: いがらしみきお | カテゴリー: ドラマ