#02 そこに行けばいつも誰かいた
人間は生まれた瞬間からみんな死刑囚になる、という人もいます。これは結局いつかみんな死ぬんだ、ということを言ってるわけですが、まったくそのとおりです。また、我々はみんな余命◯年の不治の病におかされた人でもあるわけです。いつまで生きられるのかわからないまま、今日も生きている。これもまったくそのとおり。ワタシはその上に、みんな記憶喪失のままこの世に目醒めた人、というのを付け加えたいです。生まれる前はなにをしていたのか、なぜここにいるのか、なにをすればいいのか、なにも思い出せないままこの世でなんとなく生きてしまっているからです。
そして、そういう境遇の人間が、漫画を描いたり、音楽を聞いたり、誰かを好きになったり、写メしたりしている。そう考えると、ワタシの撮る写メごときも、なんだか狂おしいぐらい愛しくなりませんか。なりません?そうですか。まぁ、いいです。
今回の写メは、前回登場したワタシの田舎にある営林署です。ワタシの実家の前から撮りました。今はもう元営林署ですが、建物が当時とほとんど変わらないまま残っています。ワタシの少年時代は、この営林署とともにありました。そこに行けばいつも誰かいたのです。表玄関のところに、裏の駐車場に。ある者は三角ベースの野球をし、ある者はメンコをし、ある者は屋根に登って歌をうたっていたというわけです。この営林署があったから、ワタシの少年時代は幸わせだったと言えるでしょう。まったくです。その何十年か後、ワタシは結婚することになりますが、嫁さんの父親は営林署職員でした。しかし、ワタシが「営林署の人の娘と結婚したい、営林署の人の娘と結婚したい」とか思ってたわけではないので、念のため。

えー、新しい企画というのは、写メにまつわるグダグダです。よくある企画ですみません。ワタシは自分の人生というのは過去にしかないものだと思っています。未来というか将来というか、そんなものは架空の話でしょう。ものみな過去にあるのです。